
小説『羊たちの沈黙』(原題:The Silence of the Lambs)はアメリカのベストセラー作家トマス・ハリスのいわゆる[ハンニバル・レクター]シリーズ四部作(発表順では『レッド・ドラゴン』 『羊たちの沈黙』 『ハンニバル』 『ハンニバル・ライジング』、時系列的には『ハンニバル・ライジング』 『レッド・ドラゴン』 『羊たちの沈黙』 『ハンニバル』)の一つで、1991年に映画化作品が公開され、アカデミー賞の主要五部門を独占した。 小説の日本語訳は1989年に新潮文庫から菊池 光(敬称略)の翻訳によって出版された。その後、2012年に同じく新潮文庫から高見 浩(敬称略)の翻訳によって上下巻二冊になって出版された。(このことは最近になって知った。)
菊池訳を読んだ時、特に自然な日本語になっていなくてぎこちない、という感じはしなかったが、もっと違った訳し方があるのではないかと気になる部分があった。
高見訳の海外小説は、レクター四部作の中では『ハンニバル』を読んだことがあった。(このようなジャンルばかり読んでいるというのではなく、『ハンニバル』は頼んだわけでもないのに家族が買って来てくれたので、読まなくてはならなくなった。)なめらかな読みやすい訳文で、良い表現が思いつかないが、とにかくうまい訳だと感じた。 ので、『羊たちの沈黙』は高見訳だとどのようになるのかと興味が湧いて読んでみた。 (続く)
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