
荻 昌弘(おぎ まさひろ、1925年8月25日 - 1988年7月2日)は映画評論家、料理研究家、オーディオ評論家。月曜ロードショーの解説者を長年務め、その落ち着いた語り口から、淀川長治、水野晴郎と並んで名解説者として知られた・・・ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8D%BB%E6%98%8C%E5%BC%98
料理研究家だとかは知らなかったが、映画評論は中高生も読むような雑誌にも書いておられたので、昔はよく読む機会があった。 映画評論家の中でも、この方の文章は特徴的だといつも感じていた。言葉使いなど、どこか詩的な響きがあって、小説を読んでいるような気がすることもあり、そのような書き方で効果的に映画の内容や勘所を押さえているように思われた。
どこで読んだか憶えていないが、ちょっとした体験談を書かれていた。ある時、街で見知らぬ青年に呼び止められ、荻先生の評論について質問されたそうである。ある映画のある場面の印象についての記述がよく分からないということだった。難癖をつけようというのではなく、真剣に理解したいという態度だったので、荻先生も何とか分かってもらえるよう努力して説明したが、結局その青年にはうまく伝えることができなかった。自分はまだ表現力が未熟で人に何かを理解してもらえる文章が書けていないのだなあ、と思われたそうである。これを読んだ時、荻先生は謙虚な考え方をする人なのだと感じた。 荻先生は大分県に別宅を持っていて、そこで仕事をすることもよくあったそうである。近所の人たちが気軽に訪ねてきて話をしたり、差し入れをしてくれたりするようなのどかな所であったらしい。このような近所付き合いができたのも、荻先生が気さくな方であったからのように思える。
今後、映画を話題にする時に荻先生の評論を引用することがあると思うので、前置きとして紹介をさせていただいた。
↓の動画は「月曜ロードショー」の出演と映画解説のいくつかある映像の一つである。 荻昌弘解説 炎のランナー https://www.youtube.com/watch?v=qdkOyf8rqSc
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