
『家族の肖像』(かぞくのしょうぞう、イタリア語: Gruppo di famiglia in un interno / 英語: Conversation Piece)は、1974年公開のイタリア・フランス合作映画である。監督はルキノ・ヴィスコンティ。
孤独な老教授(最後まで名前は明かされない)と、新世代の若者たちとの交流を描いたヴィスコンティの代表作。英語題の「Conversation Piece」とは、18世紀イギリスで流行した「家族の団欒を描いた絵画」のこと・・・ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%81%AE%E8%82%96%E5%83%8F_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
18世紀イギリスで流行した「家族の肖像」と呼ばれる家族の団欒画のコレクションに囲まれて、ローマの豪邸に一人孤独に暮らす老教授の生活が、ある家族によって掻き乱されていく・・・
詳しくは、上記Wikipediaおよび↓の記述などが適切かと思う。
家族の肖像 | 映画-Movie Walker http://movie.walkerplus.com/mv11690/
もの言わぬ絵画の家族に囲まれた教授の静かな生活に突然入り込んできた騒がしい人々。資産家の婦人とその娘、娘の婚約者、婦人の愛人である美青年。 教授は傍若無人な彼らの振る舞いに辟易するが、トラブルを抱える美青年コンラッドの意外な博識さや美術への造詣の深さに感銘を受け、他の人たちとも次第に打ち解けていく。 教授の過去は分からない。幼い頃の母親や(おそらく離婚した)妻が短い回想シーンに現れるだけである。 闖入者たちを受け入れる気持ちになった教授は彼ら全員を晩餐に招くが、その席で起こった諍いから、かりそめの家族は破局を迎える。 コンラッドは何者かに殺害され(殺害されたのだと思う)、他の人々も去っていき、教授はひとり死の床に就く。
他者を受け入れ、家族として愛情を注ぎ続けることには、親しさゆえの様々な煩わしさや困難、苦痛が伴うだろう。教授はそんなところから逃れ、孤独に生きることを選んだ。しかし思いがけない交流が始まり、とりわけ息子のように思えてきていたコンラッドを通して、他者を愛することは苦悩を上回る喜びや幸福ももたらすのだと実感し始める。けれどそれは遅すぎたのである。
まぎれもない悲劇でありながら、透徹した映像の美しさ、一切無駄のない演出とストーリー運びが観る者を魅了する作品である。
この巨匠ヴィスコンティ監督の名作について、自分などが勝手な解説をしてよいものか、未見の人に誤った印象を持たせてしまうのではないかとためらったが、ま、いいかと踏ん切りがついたのは、過去にこの作品に関する自分の批評文というか感想文が映画雑誌に載ったからである。中高生も読むような雑誌で、”読者の広場”的なコーナーに掲載されたので、たいしたものではないが、内容はある程度的を射ていたようである。選者の映画評論家がこの文章につけたサブタイトルは「愛することの苦しみ」だった。
映画『家族の肖像 デジタル完全修復版』予告篇 https://www.youtube.com/watch?v=QIUuzV24q9g |
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