初花月に

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...... 2017年07月28日 の日記 ......
■ 幻の蝶 再び   [ NO. 2017072801-1 ]


  青い蝶

 青いちいさい蝶がひとつ
 風に吹かれて飛んでゆく
 あれは螺鈿の通り雨か
 ちらり光り きらめき すいと消えた
 そうだ いつかわたしは見たっけ
 このようにゆきずりの風のように
 幸福がわたしにまばたき
 ちらり光り きらめき 消えていったのを

   ヘルマン・ヘッセ (『角川文庫』 山口四郎 訳)

 
 画像はアオスジアゲハ
アオスジアゲハ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%82%B2%E3%83%8F
より

 先日、自宅がある集合住宅のエレベーターの側でアオスジアゲハが落ちて死んでいるのを見た。
 子供の頃に卵から育てたカラスアゲハの羽化を見損ない、アオスジアゲハの卵を探したが見つからなかったという話を以前に書いた。考えてみると、成虫を見かけることも少なかった気がする。
 アオスジアゲハの幼虫はクスノキ科の木の葉を食べて育つので、近くの神社の杜あたりから来たのだろうかと思った。

蝶の原産国(生息地)一覧
http://www.nature-shop.jp/contents_map/

 羽全体が青い蝶は主に南米に棲息しているので、日本で見る青い蝶というと、アオスジアゲハを連想してしまう。ヘッセが詩の中で呼んでいる”青い蝶”も、もしかしたら架空のものかもしれない。

 死んでいたあの蝶は、羽化してからどのくらい生きていたのだろうかと考えてみた。羽は殆どいたんでいなかった。人間とは全く異なる蝶の知覚でとらえられる世界のこの夏を、あれはどのように生きたのだろうか。

 最近は美しい蝶の羽がアクセサリーとして売られていたりする。標本にするために育てたり捕獲したりする人たちもいる。研究に必要なこともあるかもしれないが、個人的にはあまりこうしたことは好ましいとは感じない。蝶は自由に空を舞っている姿が最もよいと思う。美しく貴重で儚い・・・まさしく”幸福”のイメージにふさわしい。


花に集うアオスジアゲハ
https://www.youtube.com/watch?v=FvMDPUIWiCU

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